リード
「3歳なのに数が数えられない」と心配する必要は、たいていない。「1、2、3」と口から出ていても、それが「数える」ことを意味するとは限らないし、逆に言葉に出さなくても数の本質的な理解が着々と育っている子もいる。
数の概念の発達は、表面に見える「数唱(カウント)」の習熟より、ずっと奥が深い。乳児期から始まる直感的な量の把握、3〜4歳にかけてのカウント原理の習得、そして「最後の数が全体の数を表す」という理解の飛躍——これらは研究者によって数十年かけて丁寧に解きほぐされてきた問いだ。
この記事では、乳幼児の数概念の発達について、現在のエビデンスが示す輪郭を整理する。