リード
夜、子が突然「お化けが来る」と言って寝室から出てくる。何もいないよ、と言っても納得しない。トイレに一人で行けない、押し入れの暗がりを怖がる、夕方の影に立ち止まる。
3〜5 歳のこの時期、家のなかに突然「見えないもの」が増える。前は平気だった部屋、平気だった暗さが、急に怖くなる。保護者からすると、「いつから始まったのか」「どこまで付き合えばいいのか」「臆病になったのか」と戸惑う場面が増える季節だ。
この記事では、3〜5 歳の恐怖が「臆病さ」ではなく、認知発達のひとつの段階として説明できることを、査読論文を頼りに整理する。怖さを否定せず、煽らず、家族のリズムを壊さずに付き合うための地図のようなものを描いてみたい。