リード
「うちの子は育てにくい」と思ったことがある親は、少なくない。泣き止まない、新しい場所に慣れない、気分の波が激しい、何をしても機嫌が読めない——これらは育て方の失敗ではなく、子どもが生まれ持ってくる「気質(temperament)」の差異から来ている可能性が高い。
問題は、「育てにくさ」という表現が「育てにくい子どもがいる」という意味に転化してしまいやすいことだ。気質研究が明らかにしてきたのは、「育てにくい」は子どもの固定的な属性ではなく、子どもと環境の「組み合わせ」から生じる動的な現象だということだ。