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偏食記録、書くだけで気が楽になる仕組み

執筆: 森口 蓮音2026年5月13日 公開2026年5月18日 更新読了時間 約 7 分English version available
対象
1歳〜5歳の子の保護者

3行まとめ

  • ·「食べなかった」が鮮明に残り「食べた」が背景に溶けるのは親の怠慢ではなくネガティビティ・バイアスという記憶の仕様で、偏食の不安の多くは実態よりこの認知のフィルターが作り出している
  • ·大規模コホートでは幼児期の偏食は1歳半で26.5%・3歳で27.6%が呈し6歳で13.2%に低下する一過性パターンが主流で、「うちの子だけ」という感覚は多数派の中にいることが多い
  • ·1週間の食事を書き出すと「炭水化物とたんぱく質はだいたい入っていた」が可視化され、もし本当に足りなければ医療相談に持ち込む確かな素材になる

目次

  1. リード
  2. 親は「食べなかった」をよく覚えている
  3. そもそも幼児期の偏食はかなり一般的だ
  4. 1週間まとめて書き出すと、別の景色が見える
  5. 「3食 + おやつ」のうち1つ口にすれば及第点
  6. 食わず嫌いと、感覚由来の拒否を区別する
  7. 写真1週間分という、最小の型
  8. まとめ
  9. References

リード

夕食の片づけをしながら、今日もまた野菜をほとんど残された皿を見る。頭をよぎるのは、「この子、ちゃんと栄養足りているのだろうか」という不安だ。

不思議なのは、同じ週のうちに、納豆ごはんを 2 杯おかわりした日や、給食のスープを完食して帰ってきた日があったはずなのに、そちらの記憶はずいぶん薄いことだ。残された皿のほうばかり、鮮明に覚えている。

この非対称は、親の能力や関心の問題ではない。人間の記憶の仕組みそのものだ。本稿では、その仕組みを逆手にとって、偏食の不安を「書くこと」で構造的に和らげる方法を考えてみたい。

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