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Memori へようこそ

執筆: 森口 蓮音(Memori 開発)2026年5月13日 公開2026年9月7日 更新読了時間 約 5 分

目次

  1. 最初の 30 日、こう歩いてみてください
  2. 1〜3 日目: 何もしなくていい
  3. 4〜7 日目: 1 日 1 枚、写真だけ
  4. 8〜14 日目: 1 行だけ書く日を作る
  5. 15〜21 日目: 振り返る
  6. 22〜30 日目: 自分のリズムを決める
  7. 100 本のコラムについて
  8. 困ったとき・要望があるとき
  9. 最後に

数あるアプリの中から、Memoriを選んでくれてありがとうございます。これを書いている今、あなたの手元には、生まれたばかりの、あるいはこれから生まれてくる小さな存在がいるのだと思います。その毎日の片隅に、このアプリを置いてもらえることを、とても嬉しく思っています。 Memoriは、育児記録とアルバム、そしてAIによる小さな手助けを、ひとつの場所に束ねるアプリです。授乳・睡眠・おむつといった日々の記録から、写真と動画によるアルバム、そしておむつの写真から便の色・量・かたさを端末の中で見分ける「便スキャン」や、マイクで泣き始めと泣き止みの時刻だけを拾う泣き声検出まで。育児という営みのほぼ全域を、ひとつのアプリの中で完結できるように設計しました。 ただ、機能の話よりも先に、私がこのアプリで何をしたかったか、その話をさせてください。

育児アプリは、すでに世の中にたくさんあります。だから私は、Memoriを「もう一つの育児アプリ」にはしたくありませんでした。 まず、私たちは広告を出しません。あなたの育児記録を、第三者に売ることもありません。育児中の親というのは、もっとも広告のターゲットにされやすい人々です。眠れない夜にスマートフォンを開いた瞬間、不安を刺激する広告が流れ込んでくる──そういう設計には、私は関わりたくありませんでした。 もうひとつ、Memoriは育児記録の枠を少しだけ越えようとしています。授乳の時間や睡眠の長さを書き留めるだけでなく、おむつの写真から便の色を見分け、泣いていた時間を測り、すでに書かれた記録から心当たりを根拠つきで並べる。ただし、AIの役割は「親の代わり」ではなく「親が我が子をより深く知るための鏡」だと考えています。判断を置き換えるためではなく、判断の材料を増やすために、AIを置いています。育児における権威は、最後まで親の側にあります。

Memoriは、私が一人で代表を務める Institute of LAG Research という研究機関の一部として作られています。私はそこで、Computational Medicine: 計算機やAIを使って医療を支援・拡張する研究分野。臨床判断・診断・治療の選択にデータ駆動のアプローチを持ち込む──計算機医療と呼ばれる、医学とAIの境界領域の研究を続けています。 計算機医療が目指しているのは、ひとことで言えば「医学に個別性を取り戻すこと」です。これまでの医学は、平均的な患者に対する平均的な治療を作ることが得意でした。発達曲線も、月齢ごとの目安も、予防接種のスケジュールも、母集団全体に対する処方箋です。それは大切な土台ですが、目の前にいるあなたの子に対する処方箋ではありません。AIは、この「平均から個別へ」という長年の課題に、初めて現実的な道を開きつつあります。 私の研究の中心にあるのは、「自分の状態を言葉で説明できない存在を、AIがどこまで誠実に推定できるか」という問いです。意識のない患者、麻酔下の患者、そして──乳幼児。彼らは、自分が今どういう状態にあるかを言葉で伝えることができません。だからこそ、それを推定するAIには、誠実さが求められます。データが足りないとき、根拠が薄いときに、AIは「分かりません」と言えなければならない。だからMemoriは、泣き声から原因(お腹が空いたのか、眠いのか)を当てにいきません。赤ちゃんをまたいで当たる根拠が、まだ無いからです。代わりに、泣き始めと泣き止みの時刻を測り、最後の授乳やおむつ替えがいつだったかという「アプリがすでに知っていること」を根拠として並べ、根拠が作れない項目は「分かりません」のまま残します。便スキャンの判定も、その場で親が直してから記録に入ります。便利さよりも、誠実さを優先しています。 そしてもうひとつ、お伝えしたいことがあります。Memoriに記録されたデータは、匿名化したのちInstitute of LAG Researchの研究に活かさせていただきます。Partner Ultraをご利用いただく場合は規約に同意いただいたうえで、無料でお使いいただく場合はあなたが明示的にオプトイン: 利用者本人が「参加します」と能動的に同意したときだけ対象になる仕組み。初期状態は不参加した場合に限り、匿名化された形で。広告のためでも、第三者に売るためでもありません。乳幼児という、医学がもっともデータを得にくかった領域に、現実の家庭から集まる生活データの蓄積を作るためです。これは、これまでの医学が手に入れられなかったものです。教科書には載っていない、現実の親子の毎日の記録。それを土台にして初めて、「あなたの子に固有の医療」と呼べるものが見えてきます。Memoriを使うあなたは、データを提供してくれている人ではなく、計算機医療の最初の世代を一緒に作っている人です。私はそう考えています。もちろん、いつでも提供を止められます。 これは、私が研究者として譲れない部分です。そして、いつか自分が親になったときに、我が子のために選びたいと思える道具を作りたい──その願いから来ているものでもあります。

最初の 30 日、こう歩いてみてください

オンボーディングの目安として、よければ次の流れを参考にしてください。項目を埋めることを目的にしないのがコツです。

1〜3 日目: 何もしなくていい

最初の数日は、アプリを開かなくて構いません。子どもの登録だけ済ませて、画面を閉じてください。「使わなければいけない」状態にしてしまうと、続きません。

4〜7 日目: 1 日 1 枚、写真だけ

写真を 1 枚だけ撮ってアプリに入れる。コメントはなくていいです。寝顔でも、後ろ姿でも、ぼやけていても可です。1 週間続くと、タイムラインに 7 枚並びます。それだけで、思っていたより景色が立ち上がるはずです。

8〜14 日目: 1 行だけ書く日を作る

今週のうち、3 日くらいでいいので、写真に一行添えてみてください。「機嫌が悪い 1 日」「初めてのいちご」「自分が泣いた」——何でも。完璧な要約は目指さないでください。未来の自分が「あの日の話だ」と思い出せれば十分です。

15〜21 日目: 振り返る

2 週間分の記録を、頭から読み返してみてください。たぶん、書いたことの半分は忘れています。「こんな日があったんだ」と思う行が 1 つでもあれば、続ける価値はあります。なければ、無理に続けなくていいです。

22〜30 日目: 自分のリズムを決める

毎日でも、週 1 でも、月 1 でも、続けやすいリズムを見つけてください。Memori 側からはリズムを強制しません。「自分が読み返したくなる頻度」が、たぶん正解です。

100 本のコラムについて

本アプリには、0〜6 歳の育児に関するコラムを収録しています。エビデンスベースで、トーンは「親に対して敬意を持つ」を一本の縦軸に置いて編集しました。広告ではありません。読まなくても困りません。けれど、夜に寝かしつけで悩んだ日や、健診で「気になる」と言われた日に、検索して 1 本だけ読むような使い方ができれば嬉しいです。

困ったとき・要望があるとき

設定画面の「開発者にフィードバック」から、または contact@lag-institute.com まで送ってください。できるだけ早く返信します。

最後に

このアプリを使わない選択もまったく構いません。「育児を完璧に記録する義務」は、誰にもありません。 ただ、もし合うなら、長く一緒に歩けると嬉しいです。

ようこそ。お子さんの 6 年間が、あなたにとって意味のあるものになりますように。

森口 蓮音 Memori 開発者 Institute of LAG Research 代表

めもりアプリでは

めもりアプリでは、撮った写真と付けた記録が、探せて・見返せて・持ち出せる形で残るようにしています。

  • 写真と動画は容量無制限。お子さんごとにアルバムが分かれます
  • 「去年の夏、海で」のような言葉で、写真を探せます
  • 月を選んで、日記ブックを PDF に書き出せます
  • 記録は丸ごと書き出せます。めもりの中に閉じ込めません
めもりを使ってみる
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