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言葉の爆発期 — 50 語の壁と二語文への移行

執筆: 森口 蓮音2026年5月13日 公開2026年5月18日 更新読了時間 約 7 分English version available
対象
1〜2 歳半の子の保護者

3行まとめ

  • ·語彙の爆発期はGoldfieldの縦断研究で18名中13名に観察され5名は緩やかに伸びており「すべての子に来る」現象ではないため来なくても異常のサインにはならない
  • ·BrownのステージはMLU(平均発話長)という月齢より柔軟な発達段階指標を使う設計であり、語彙は伸びているが文法は遅めという解離も定型発達の中で珍しくない
  • ·レイトトーカーの多くは学齢期までに追いつくが長期追跡では語彙・文法・言語性記憶が対照群をわずかに下回る傾向が残るため「追いつくから安心」より「観察を続ける根拠」として読む方が筋がいい

目次

  1. リード
  2. 50 語の壁、というよりは「ゆるい変曲点」
  3. 単語から二語文へ — Brown のステージ I
  4. レイトトーカーをどう読むか
  5. 行動レベルへの落とし込み — 言葉を「数える」より「並べる」
  6. まとめ
  7. References

リード

「先週まで 10 語くらいだったのに、急に毎日新しい言葉が増えてきた」。1 歳半を過ぎたあたりから、保護者の感想がこの方向に変わることがある。一方で、「同じ月齢の子は二語文を話しているらしいのに、うちはまだ単語が 20 語前後」と焦る声も、同じ時期に立ち上がる。

言語発達には、しばしば「爆発期(vocabulary spurt)」と呼ばれる急加速の段階があるとされてきた。だがこの「爆発」は、すべての子に同じタイミングで、同じ強度で起こるものではない。むしろ、急加速する子としない子がいることのほうが、長く研究されてきた事実だ。

この記事では、50 語前後を境にした語彙の伸び方、単語から二語文への移行、そして「遅め」に見える子をどう読むかについて、できる範囲でデータを引きながら整理する。

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